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帯状疱疹の予防接種について

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、体内に潜んでいる水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV:varicella zoster virus)が再活性化することにより起こる病気です。
水痘・帯状疱疹ウイルスの多くは子どもの頃に初感染し、水ぼうそう(水痘)を発症します。
そして、水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内の神経節に潜んでいます。
普段は体の免疫力により再活性化することはありませんが、加齢や疲労、ストレス、病気などによって免疫力が低下すると、ウイルスが再び活動しはじめ、帯状疱疹として発症します。

帯状疱疹の発症には年齢が関係しています。
40歳台までは年間約0.3%の発症率ですが、50歳台から発症する人が増えはじめ、高齢になるほどリクスは高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると報告されています。

帯状疱疹の症状

はじめは皮膚のチクチクとした違和感・ピリピリとした痛み等が現れます。

その後、数日して赤い発疹や水ぶくれが出現します。
神経の走行に沿って皮疹がでることが特徴的で、多くの場合、体の片側だけに帯状に皮疹が広がっていきます。
部位は顔面、四肢、体幹部など、全身どこにでも出現する可能性があります。
この時期に痛みが徐々に強くなります。

水ぶくれは1~2週間程度でかさぶたになり、1か月程度で正常に戻ることが多いですが、皮疹が治った後も痛みだけが残ることがしばしばあります(=帯状疱疹後神経痛)。

帯状疱疹後神経痛(PHN)とは?

帯状疱疹で問題となる後遺症です。
ウイルスに神経が傷つけられてしまうことによる症状で、

  • 電気が走るような痛み
  • 焼けるような痛み
  • 刺すような痛み
  • 洋服が触れるだけでも痛い

といった症状が、数カ月から数年続くことがあります。
年齢が高いほど起こりやすく、生活の質(QOL)を大きく低下させる原因になります。
そのため、帯状疱疹そのものを予防することが非常に重要です。

帯状疱疹の予防接種

現在、帯状疱疹のワクチンには生ワクチンの「ビケン」、不活化ワクチンの「シングリックス」の2種類があります。

ビケンとシングリックスの違い

ビケンシングリックス
種類生ワクチン不活化ワクチン
接種回数1回2回
接種方法皮下注射筋肉注射
予防効果約5割約9割
接種できない方妊娠中・免疫不全など基本的に幅広く接種可能
副反応比較的少ない注射部の痛みや熱がやや多い
費用4,200円10,800円×2回
※費用は名古屋市の助成対象となる方の自己負担額です。対象外の方は自費となり、ビケン 8,500円、シングリックス 22,000円×2回となります。

ビケン

ビケンは1回接種で済むため、費用を抑えたい方に選ばれることがあります。
一方で、予防効果や持続期間はシングリックスより低めです。
帯状疱疹そのものに対する予防効果は接種後1年で6割、接種後5年で4割程度です。
帯状疱疹後神経痛に対する予防効果は接種後3年で6割と報告されています。
また、生きたウイルスが含まれている生ワクチンのため、免疫機能が低下している方は接種できません。

シングリックス

シングリックスは高い予防効果が期待できるワクチンです。
2回接種が必要で、1回目接種の2か月~6か月後に2回目の接種を行います。

帯状疱疹だけでなく、帯状疱疹後神経痛の予防効果も高いことが分かっています。
帯状疱疹そのものに対する予防効果は接種後1年で9割以上、接種後5年で9割、接種後10年で7割です。
帯状疱疹後神経痛に対する予防効果は接種後3年で9割以上と報告されています。

費用は高くなりますが、よりしっかり予防したい長期間効果を期待したい、という方にお勧めです。

名古屋市の助成制度

下記の3項目を満たす方は、名古屋市の助成制度の対象となります。

  1. 名古屋市に住民登録がある方
  2. 接種日時点で満50歳以上の方
  3. 過去に公費で帯状疱疹ワクチンを接種したことがない方

3.に関しては接種するワクチンごとに条件が異なっており、

  • ビケンの接種を希望される方
    既に公費でビケン、シングリックスを接種した方は助成の対象外です。
  • シングリックスの接種を希望される方
    既に公費でビケンを接種した方は助成の対象外です。
    公費・自費に関わらずシングリックスを既に2回接種した方は助成の対象外です。
    シングリックスの予防接種をすでに自費で1回受けている方で、2回目の接種が決められた間隔で接種できる場合は、2回目の接種のみが助成の対象となります。

当院での予防接種

当院では、ビケン・シングリックスの両方を取り扱っています。
どちらを選べばよいか迷われる場合は、年齢や健康状態、ご希望などを踏まえてご相談いただけます。

まとめ

帯状疱疹は、年齢とともに発症しやすくなる病気です。日々の診療においても、よく遭遇します。
帯状疱疹そのものはもちろん、強い痛みが続く帯状疱疹後神経痛を防ぐためにも、ワクチンを接種して病気を予防しましょう。
予約制となりますので、ご希望の方はお電話(052-364-2500)で予約をお願いします。