「健診の尿検査で潜血が引っかかった」
「真っ赤な尿が出た」
そんな経験はないでしょうか？
本記事では、血尿を指摘された際にどのような病気を考えるか、どう対処すればよいか、について腎臓専門医が解説します。
血尿って何？
血尿とは、尿に血液（赤血球）が混ざっている状態のことです。
目で見てはっきり分かるような真っ赤な血尿を「肉眼的血尿」と呼びます。
見た目では分からないけれど、顕微鏡で調べると分かる血尿を「顕微鏡的血尿」と呼びます。
血尿の原因は？
血尿の原因は大きく分けて2種類です。
泌尿器科の病気
膀胱炎などの尿路感染症、腎・尿路結石、尿路腫瘍（膀胱癌など）があります。
蛋白尿がない場合や、肉眼的血尿の場合はこちらの病気が多いです。
腎臓内科の病気
急性腎炎や慢性腎炎、アルポート症候群、菲薄基底膜病などがあります。
顕微鏡的血尿のことが多いですが、風邪をひいた時などにコーラのような色の尿が出ることがあります。
蛋白尿を伴うことが多いです。
病院ではどんな検査をする？
まずは詳しい尿検査をします。
尿沈渣といって、尿の中の赤血球の形や数を詳しく調べます。
また、尿細胞診といって、尿の中に腫瘍細胞が混ざっていないかを調べます。
状況に応じて、血液検査で腎臓の機能を調べたり、超音波検査で腎臓の形をチェックします。
膀胱境といって、膀胱の中を直接カメラで観察する検査が必要となる場合もあります。
何科を受診すればいい？
原因の項目で「泌尿器科の病気」と「腎臓内科の病気」があると説明しました。
どちらの科を受診すればいいの？と疑問に思う方もいるかと思います。
あえてシンプルに説明しますと、
〇 肉眼的血尿が出た場合、血尿のみの場合→泌尿器科
〇 蛋白尿や腎機能障害も指摘された場合→腎臓内科
と、考えてもらえればOKです。
もちろん、迷った場合にはどちらを受診しても問題ありません。
まとめ
血尿は様々な病気が原因となります。
血尿を指摘されたらぜひ一度病院を受診しましょう。
